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vol.1 Impact HUB tokyo

[Mami Takahashi]

2020.04.07

· interview

vol.1 Impact HUB tokyo [Mami Takahashi]

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全国のみなさんこんにちは!

FOOD STORY PROJECTは管理栄養士・調理師・フードディレクターやスタイリストなど食の専門家が集まるプロジェクトチームです。
コミュニティケータリングや食に関する企画制作を通して、食卓から生まれる時間を作っています。

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ケータリングを通して、オフィスの人や空間の環境やイベントの空間を作っている方とお話しする機会が多く色々な東京のオフィス環境を見てきた中で、「コミュニティと食事の関係」や「会議と食事のコミュニケーションの違い」などリモートが進む中での集まることの意味について深掘りしていきたいと思うようになりました。


このマガジンではコミュニティができることってなんだろう?そんな疑問をコミュニティを作るひとにインタビューしています。


本日はFOODSTORYのLisaがオフィスランチに関する声を聞くために、毎週木曜日にランチケータリングをしている東京目黒にあるコワーキングオフィスのImpact HUB Tokyoにきました。

 

そこで、コミュニティビルダーであるMamiさんにオフィスランチに関することを伺ってみました。

ケータリングを通して、オフィスの人や空間の環境やイベントの空間を作っている方とお話しする機会が多く色々な東京のオフィス環境を見てきた中で、「コミュニティと食事の関係」や「会議と食事のコミュニケーションの違い」などリモートが進む中での集まることの意味について深掘りしていきたいと思うようになりました。

このマガジンではコミュニティができることってなんだろう?そんな疑問をコミュニティを作るひとにインタビューしています。


本日はFOODSTORYのLisaがオフィスランチに関する声を聞くために、毎週木曜日にランチケータリングをしている東京目黒にあるコワーキングオフィスのImpact HUB Tokyoにきました。

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Impact HUB TokyoのコミュニティビルダーであるMamiさんに本日はオフィスランチに関することや、これからの働き方について伺ってみました。

株式会社Hub Tokyo

vol.1 高橋 真美さん(以下Mami)

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Mami Takahashi

Community Builder, Communication Design

 

2018年より、起業家同士が切磋琢磨するコミュニティをイベント企画および空間設計の観点で支えている。外部アライアンス、食の起業家、アーティストによる展示など、コミュニティに出入りする内外の起業家の活動促進のため奔走する。また、目黒の商人やクリエイターとのコラボレーションなど、地域カルチャーの導入も試みている。大学ではコミュニケーションデザインを学び、英国留学を経て、照明ブランドの日本事業設立に従事。東京生まれ、両親の故郷である群馬と東京を行き来しながら多拠点生活のあり方を模索中。

東京・目黒のコワーキングオフィス”Impact HUB Tokyo”

東京・目黒駅から徒歩10分にあるコワーキングオフィス。目黒川を越えて大通りから1本入ると壁の[Questioning+Action=Impact]というメッセージが目に入ります。中に入ると印刷工場をリノベーションした心地よい温もりのある空間が広がり、真ん中にオープンキッチンがあるのが特徴的。国籍を問わない世界中の方が集まるこの場所では英語、中国語だけでなく様々な言語が飛び交い、そんなメンバー1人1人に対してHUB HOSTと言われるコミュニティビルダーが寄り添った形で伴走をしてくれます。

Impact HUB Tokyoに向けた"Question"

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Impact HUB Tokyo(以下IHT)ではコワーキングオフィスならではの入居前のサポートだけでなく入ってからのサポートが充実しています。これは決して言葉を選ばずにいうと物理的にきれいなオフィス環境とか、大きなデスクとかそういったことでなくて(私はこの場所が大好き)お世話になったの先輩や仲間に会えるような環境と心のサポート。そのコミュニティ環境はどのように生まれているのか?を探ります。

伴走者という役割|起業家支援プログラム

Food Entrepreneur in Residenceとは?

"Impact HUB Tokyo"のキッチンでは、ランチ/ディナー/ケータリング/弁当といった「食の起業家」向けのアクセラレータープログラムが実施されています。

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▶︎IHTで毎週木曜日営業中のコミュニティランチ

 

Lisa 私がランチケータリング事業で支援していただいている起業家支援プログラムは、どのような目的で行なっているんですか?

 

Mami IHTにはプログラマーやデザイナーなど様々な職業の方がいますが、その中でも私は、FOOD(フード)ART(アート)の分野で起業したい人をサポートしています。

 

中でも、FOODのアクセラレータープログラムは、Food Entreprenuership in Residenceというもので、食に関するビジネスをローンチさせようと考えている起業家のためのものです。週1回程度でIHTのキッチンでフードメニューのテストランを行い、コミュニティメンバーや食べてくれた人たちから直接フィードバックを得ることを目的としています。

 

信頼関係のあるメンバーに食べてもらうからこそ、正直な意見をもらうことができ実践的な仮説検証の場となる、と私たちは考えています。

 

Lisa それはMamiさんがお話しされている通りだと思います。

私自身もIHTでランチ営業を週1回のペースで開催させていただき、前の週の意見が次の週には反映できるという良さがあることを実感しています。これは、直接お客さんの様子や声を聞いて週1回という限られた時間だからこそ次のランチ営業までには改善や改良ができるということです。例えば、「にんじんのムース」といったおしゃれなメニューよりも、「デミグラスハンバーグ」のようなわかりやすく安心感のあるメニューの方が反応が良かったり、ベジタリアン向けメニューを作ったらお客様が増えたりしたことがあります。

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Lisa このキッチンではこうした生きたコミュニケーションがどんどん生まれているなと感じていて、ランチの営業をしていないときでもここでは色々な方がキッチンを囲んでお話しされていますよね。

Mami はい。IHTでは多様な文化、職業で生きるそれぞれの個性や多様性をとても大事にしていて。多様な人たちのコミュニケーションから生まれる"カオス"な状態を良い意味で価値においています。だから、一番メンバーが集まるラウンジの中心にキッチンが設置されていたり、ポップアップでアート展ができるように自由度の高い余白を作っています。

飲食やアートに関わる事業では、パソコンひとつで起業できる!という訳にも行かないですよね。なのでその初期段階のサポートを少しでもできたらと思ってこの起業家支援プログラムを実施しています。誰もいないキッチンで作るより、誰かが食べてくれる場所で作る方がいいですしね。

Lisa これまでにはどんな方達がこのプログラムに参加されましたか?

Mami 飲食といっても業態は様々で、毎週火曜日に営業されている東京カリ〜番長・リーダー 伊東盛さんによる「東京スパイスカリー」やケータリング事業の方のスタートアップ支援や、コーヒースタンド「フィッツロイ」があります。

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Lisa コーヒースタンドのMasaさんは2017年に、IHTの中で「フィッツロイ」をオープンされましたよね。

 

Mami そうなんです。既出のプログラムを経て、IHTの中でお店をオープンしました。コーヒーで街とこの場所を繋ぐきっかけになっていますね。

個人起業家ならではの忙しさ

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Lisa MamiさんがIHTのメンバーの食生活を見ていて、気づいたことはありますか?

 

Mami 決まった時間にランチや休憩がないので、とにかくみなさん忙しそう!会社員の時には決まったランチタイムがあったけど、IHTで個人で活動するようになってからは気づいたら14時に食べている方や16時ごろに食べているとか、ひどい時には全く食べない方とかもいるようです。

"そういう"私自身も食生活が乱れている…と思いつつもついつい仕事に没頭してしまうんですよね。

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Lisa 私が入居した1年前の頃にもMamiさんは「メンバーさんが決まった時間に食事をとる習慣があまりないのでは?」とおっしゃってましたね。起業したては特に忙しいですし、1人だと食事にまで気を遣っていられないですし…。IHTでのオフィスランチをしてみて約半年がたちますが、何かご自身で変わったことはありますか?

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Mami 一番の変化はスタッフ同士で一緒にごはんを食べる機会が増えたことです。仕事をする環境が選べる職場環境なので、自宅から、出先から、IHTから、とスタッフがなかなか全員揃う機会が少なくて。

そんな中木曜日は全体会議をする日になっていて、タイミングも重なってLisaさんおかえりごはんの営業が木曜日に始まったことで、だんだんとスタッフがランチの時間に集まるようになってきたんです。

"おかえりごはん"をきっかけに自然とみんなが集まる日に

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Lisa ランチの営業が始まってからIHT全体の環境に変化はありましたか?

 

Mami はい。ランチを食べている時間はみんな一度手を止めて”食事をしよう”という意識になっていることですね。営業をしていない日も個別にキッチンで食事を作っている方はいますが、みんなで食べるという感覚や意識は「おかえりごはん」の日ならではの景色だと思います。

スタッフからも「おかえりごはんがあるから今日は行こう」という声が出ていて、私としても嬉しい変化です。たとえそれが週1回、ランチ休憩の1時間という短い時間であっても、ワンプレートにのった色とりどりのデリたちを見ながら、心も体も嬉しいおかえりごはんを皆で楽しむひととき、そう、PCを開きながらでなく食事とそれを一緒にとる仲間と過ごす時間と向きあう時間がとれる機会ができたことは、大きな変化です。

 

Lisa それは私も改めて振り返ると非常に嬉しいです。私自身もオフィスケータリングで提供してきた「おかえりごはん」というコミュニティランチがこうして実際の場で毎週継続して実施できていることでPDCAのサイクルを実験して振り返れるようになっていることに大きな意味を感じています。

コミュニティにおける関係性はグラデーション

コミュニティにおけるメンバーとホストの関係や距離感についてはこれからも深掘りできそうです。答えがあるわけではなく、それぞれのオフィス環境、社員の皆さんの関係性を食事という時間を通してこれからも研究して行きたいと思いました。

Mamiさんありがとうございます!

 

photo:©︎株式会社HUB tokyo&©︎Masa Tanahashi

 

Interviewee:Mami Takahashi

 

Interviewer:Lisa Obatake

 

FOOD STORY PROJECT

オフィス・イベントケータリング

 

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